イギリスのミクストユースを用いた再開発事業に関する研究: バーミンガムのブラインドレイプレイス地区・パラダイス地区を事例として

摘要

バーミンガムのミクストユース開発においては、マスタープランの段階でパブリックスペースの確保が明記されており、パブリックスペースを中心として地区が構成されている。賑わいの創出の効果がブラインドレイプレイスでは継続して見られ、現在の開発に際しても、パブリックスペースがミクストユースにおいて最も重要な要素の1 つとなっている。ミクストユース開発は、歩行者の視点から行われるため、歩行者動線の確保が重視される。ブラインドレイプレイスは、駅から歩行者を誘導することでそれを達成している。パラダイスは、動線だけでなく、歩行者結節点として回遊性を創出することが重視されており、歩行者の増加に加え、周辺地区へ波及効果が大きくなることが考えられる。さらに、ターゲットとなる歩行者を惹き付ける飲食店や店舗の配置に両地区とも工夫が見られ、地区の持続的な発展に寄与していると言える。