倉吉市立明倫小学校旧円形校舎の構造特性に関する調査研究: その2 振動観測と振動特性

摘要

本調査から以下の知見を得た。① ねじれ1 次固有振動数が確認できたが、同題その1 の偏心率が低いことからねじれ振動を起こさない。② 並進1 次固有振動数は3.7～3.9Hz、軒高さ(H=10.95ｍ)から略算式f=1/(0.02H) =4.6Hz となり、FFT 結果は概ね一致する。③ FFT 結果から算出した剛性を用いた時刻歴応答解析結果は最大変形角が1/235 程度となったが、鳥取地震後の視察で損傷がない。基礎等について考慮していないため建物が無被害と異なる結果になった。今後調査や実験を行い円形校舎の構造特性について確認する予定であるが、加速度1.4G を受けた本建物が損傷ないことから円形校舎は耐震性に優れていると考える。