鉄道車両用双方向非接觸給電システムの自励式インバータを用いた伝送電力制御における最適パルスモード選択についての検討

摘要

本研究では双方向非接触給電おいて電流振動の影響により電力指令値と実電力に誤差が生じる課題を示し，電力指令値と実電力を一致させるための制御演算周波数，バンドパスフィルタの尖鋭度，単相PWM制御のパルス数といった制御条件をシミュレーションにより明らかとした。また，実験により得られた制御条件のもとで双方向の電力伝送が可能であることを示し，今回のシステムにおいては電力指令値への追従性と損失の観点から単相PWM制御の最適パルス数は5パルスであることを明らかとした。以上から双方向非接触給電システムの電流振動を考慮した電力制御法を確立することができた。今後の課題としては蓄電池搭載車両規模を想定したパルスモードの検討が必要である。