天吊形PACを利用した膜天井空調方式に関する研究(その2) CFD解析を用いた異なる膜敷設率におけるドラフト感評価

摘要

既存の天吊形パッケージエアコン（以下、PAC)下部に通気性の膜を張り、PACの問題点を解消し快適性を高める新空調方式、膜天井空調方式が近年注目を集めている。図1にシステム概念図を示す。本研究では分割型膜天井空調方式（膜天井にスリットを設け、天井裏空間との相互換気による対流を促進し、空気質•空調性能の向上を図る空調方式）の導入された室を対象にCFD解析•実験を行うことで当空調方式の性能を明らかにし、設計手法の確立を目指す。既報では膜間距離を変化させ、CFD解析を行うことでドラフトレス効果への影響の確認を行つた。本報では、膜天井を60cm角のパネル(以下、膜パネル）に変更した上で、敷設率をパラメータとし、CFD解析により当空調システムが室内に形成する温度分布•気流性状を把握する。更に、2つの快適性指標を用いて室内ドラフト環境評価を行ったことを報告する。