ファッション商品の嗜好の視覚的表現手法の提案

摘要

近年，インターネットが普及したことにより，多くの情報を容易に入手できるようになった．さらにECサイトの普及で実店舗に行き，実物を目で見ることなく，インターネット上で商品を購入できるようになった．情報や商品が増えていくに伴い，顧客一人一人の嗜好も多様化され，多種多様な商品の中から顧客それぞれの嗜好にあった商品を推薦することが求められている．つまり，顧客一人一人の嗜好に合った柔軟な対応が必要となる．さらに商品には価格やデザイン，スペック等の属性がいくつかあり，消費者は商品を購入する際に，頭の中でこれらの様々な属性を自分に合った順序で評価し，最終的に購入する商品を決定していると考えられる．その際に用いられる商品イメージや嗜好などの感性データの解析や定量化および推定には，これまで数量化Ⅰ類，Ⅲ類などの多変量解析手法が多く用いられてきたが，感性の見識を得たい場合，これらでは解釈が困難な場合がある．