物体の表面特性に基づくなぞり動作調整機序解明に向けて:摩擦係数と押し付け力の関係

摘要

表面特性の異なる21 種類の試料を用いて，i-tester TL201Ttの触覚接触子計測器と試料の摩擦係数及び，6 軸力センサで計測した人の指と試料の摩擦係数を計測した．そして，計測器のデータより人の指の摩擦係数が大きいこと，計測器と人の指との摩擦係数の大小関係は試料間で傾向が近しいことがわかった．また，摩擦係数が小さい試料は様々な押し付け力が使用されるが，摩擦係数が大きい試料は小さい押し付け力で触る傾向にあるということがわかった．ゆえに，摩擦係数をある程度大きくすることで押し付け力をコントロールし，各ユーザーの触感を近いものにできれば，狙いのUX を与えることができる可能性が示唆された．