平成30年北海道胆振東部地震による液状化の発生要因: 粒度分析と顕微鏡観察による火山灰盛土の物質特性の検討

摘要

(1) 液状化した火山灰質な谷埋め盛土は，比較的液状化しやすい粒度分布を示した．また，軽石や岩石片，および火山ガラスから主に構成され，細粒分における粘土鉱物の含有量は非常に少なかった． (2) 盛土の塑性や液状化強度に対しては，細粒分に含まれる粘土鉱物の含有量が大きく影響していると考えられる． (3) 顕微鏡観察による物質特性の把握が，液状化の発生要因の検討にも有用であると思われる．