幼稚園に保管する防災リュックの質・量・準備意識に関する基礎的分析: 金沢大学人間社会学域学校教育学類附属幼稚園を対象として

摘要

幼稚園においても大規模な地震災害を想定し，園児の非常食を備蓄する動きがみられる．幼稚園では，園が用意するケースも存在するが，親が園児の嗜好やアレルギーの有無などを考慮して準備するケースもみられる．金沢大学人間社会学域学校教育学類附属幼稚園では，親が防災リュックの中身を準備し園で保管をしている．そこで，本研究では，防災リュックの質・量・準備意識について附属幼稚園での実態調査，親へのアンケート調査を実施した．その結果，学年によって質・量が異なることが明らかとなった．また，準備意識については言語解析を用いた分析したところ，園児の嗜好，アレルギー，食べやすさなど，園児が普段から食べ慣れている備蓄品を購入していることが明らかとなった．さらに，備蓄品の準備には，スーパーやホームセンターで調達するのではなくインターネットでの専用品の購入も見られた．