太陽プロトンの長期的変動の予測研究

摘要

今回DRTS およびGOES データを用いたことで、最大1000 MeV 程度の高エネルギーのプロトンを加味した、長期的なプロトンフルエンスの予測値を見積もることができた。これによって人体被ばくに対するより適切な評価が可能になると考えられる。その一方で、今回の解析結果から、どの太陽周期のデータを選ぶかによって、太陽プロトンの長期予測が大きく異なることが分かった。そのため今後は、太陽活動が非常に活発であった第22 太陽活動周期までのデータを取り入れて計算を行う必要がある。そのようにして、できる限り長い期間のデータを取り入れることで、静穏な太陽活動周期だけでなく、活発な周期にも対応できる、柔軟な太陽プロトンモデルが作成できると期待される。