TRICOM-1 搭載用テレメトリ・コマンドアンテナの開発と実験結果

摘要

TRICOM-1 は，SS-520 4 号機に搭載された3kg 級の超小型衛星である．本衛星の軌道は，近地点高度180km，遠地点高度1500km の楕円軌道であり，近地点高度が低く，大気の影響を受け，衛星の姿勢が安定しないと考えられる．そのため，衛星が地球に対してどのような姿勢であっても，衛星と地上局間の通信回線が成り立つ必要がある[1]．そこで，地上局システムと組み合わせることで，全方向で送受信可能な衛星搭載用テレメトリ・コマンドアンテナの開発を行った．本稿では，衛星搭載用テレメトリ・コマンドアンテナの設計と特性，地上局システム，打ち上げで得られた結果も踏まえて報告する．