川崎アゼリア地下街防災推進事業におけるデジタルサイネージの活用

摘要

川崎市として想定している地震は，市直下の地震(M7.3)，川崎駅周辺地域は震度6強または6弱の揺れになる恐れがあるとしている.この時，川崎駅周辺の駅前滞留者(私用等)は約1.9万人駅前滞留者(従業員や学生等)は約4.4万人と推計している.首都直下地震のような大地震発生の事態に陥った場合の基本的な考え方は，都市再生安全確保計画に位置づけた「川崎駅周辺の災害時における行動ルール　川崎駅周辺帰宅困難者等対策協議会成26年3月」により発災時の滞在者の安全確保と混乱の抑制を図り，的確な案内·誘導や情報提供等をデジタルサイネージを活用して迅速に行うこととしている.一方，川崎アゼリアは，JR川崎駅に直結する一時滞在施設であることから活用して多くの人を減災へ導く重要な役割を担っている.しかしながら，相当混乱した状態で情報の受発信は困難であることが想定される.そのため，簡単な操作で通常時のコンテンツ配信から災害時のコンテンツ配信に直ぐに切り替えられるデジタルサイネージシステムの運用が実施されることが重要であると考えた.本論文は，2015年と2016年に取り組hできた内容のうちデジタルサイネージの検討した成果を示したものである.