超小型衛星用磁気プラズマデオービットの粒子シミュレーション

摘要

近年短期間・低予算で開発できるという利点から、多くの超小型衛星が開発され打ち上げられているが、これらの衛星によるスペースデブリが問題となっている。小型衛星がスペースデブリとなることを防ぐためのデオービット手法として、磁気プラズマデオービットと呼ばれる手法が提案された1)。この手法の概要図を図1 に表す。この手法は磁気トルカ（MTQ）が作る磁場と軌道上プラズマとの干渉を利用してプラズマ抗力を発生させ、衛星のデオービットを行うものである。この手法の特長は衛星の姿勢制御用に既に搭載してあるMTQ を利用するため、デオービットのための装置を追加で搭載する必要がない点である。