論文合成まくらぎ直結軌道におけるまくらぎ拘束部材の耐荷性能に関する研究

摘要

山陽新幹線の合成まくらぎ直結軌道には，バラスト軌道およびスラブ軌道と同様に地震時に新幹線が脱 線した際の逸脱防止対策として逸脱防止ガードの敷設が検討されている.逸脱防止ガードが有効に機能す るためには，合成まくらぎの固定方法が地震時に想定される線路直角方向の作用（約200kN)に対して十 分な耐カを有している必要がある.本研究では，合成まくらぎの両端部に配置する「まくらぎ拘束部材」 の耐荷性能を確認することを目的として，3次元FEM解析および実物大模型供試体の載荷試験によりまく らぎ拘束部材および取付部の変形特性を評価した.まくらぎ拘束部材（M20ボルト4本止め）は200kNの水平荷重に対して約1.6mm，曲線での遠心荷重を考慮した120kNの鉛直荷重の繰返し載荷（200万回）に対して水平変位が約0.2mmと微小な変形量であることを確認した.