一定速度で瞬きするデスクトップマスコットの瞬き促進効果について の実験的検討：マスコットの瞬き速度を変化させた時のユーザの瞬き 頻度とストレスの変化

摘要

コンピュータの長時間利用は目，口，首，背骨や骨盤等身体の様々な部位の正常な動きが長時間阻害されることにより，自律神経のバランスが崩れたり，骨や筋肉が歪む．自律神経や筋骨の異常はドライアイ・顎関節症・ストレートネック，動悸，息切れ，めまい，イライラ，不安，うつなど様々な身体的・精神的異常を引き起こす(1)．これらの症状はvisual display terminal （VDT）症候群やcomputer visionsyndrome（CVS）等と呼ばれる(2)．近年，社会環境の変化に伴いノートパソコン（PC）やスマートフォン，タブレット端末等のモバイルパーソナルデバイスが急速に普及し，それらの利用時間が時間や場所の制約なく増大している．このような中VDT 症候群やCVS は，これまで身体的機能の低下が顕著になる40 代以降のオフィスワーカーに多く見られる症状であったが，近年では若年層においても著しく増加している(2)-(5)．