高周波振動荷重を受ける鉄筋コンクリート柱の自由振動試験その4 軸応力を考慮した構造健全時の固有振動数の高周波振動依存性

摘要

本報その4では，本報その3で提案した評価方法と試験方法を用いて，軸応力を発生させた状態で実施した試験の結果について報告する。試験柱，加振・測定方法および固有振動数の評価方法は本報その3と同様である。図1で軸力載荷方法を説明する。圧縮軸力の場合は，鋼製キャップ板の上側のナットを締めることで軸力載荷用鋼棒に引張力を与え，その反力でRC柱に圧縮力を載荷した。逆に引張軸力は，鋼製キャップ板の下側のナットを締めることでRC柱に引張力を載荷した。本文では，上記の方法で軸力載荷した際の軸力載荷用鋼棒4本のひずみゲージの計測値を試験柱断面内に発生する軸応力に換算して表記する。最大圧縮軸応力は5.6MPaであり，圧縮強度31.3MPaの約1/6である。