日本植民地時代(1910～1945)の韓国に於ける生活改善運動の展開(その2):近代女性雑誌にみる住生活改善と台所改良について

摘要

植民地朝鮮の生活改善運動は朝鮮人自らの実力養成を図って独立国家の建設を目指した社会運動の一つだった。１９２０年代初めから朝鮮総督府は‘文化政治’を標榜した政策転換を図り、朝鮮人の言論・集会の取締を緩和し、朝鮮語新聞や雑誌が発刊し始め、多くの社会団体によって大衆啓蒙のための社会改革の談論が発表され始めた。これらの中で知識人たちが主唱した生活改善は世論として次第にその力を発揮することになり、１９２９年には‘生活改新運動’として公式的に宣言され、大衆の日常生活を支配する規範として作用していた。