John Hejduk研究:自伝的作品集『Mask of Medusa』1947-83 年における手法〈Mask〉とその設計意図（１）

摘要

ポストモダンという混迷した時代において、ニューヨーク・ファイブの一員であり、クーパーユニオンの指導者であったJ.Hejdukが試みようとした設計手法を探る。モダニズムからの転換期に多大な功績を残したColin Roweの思想は様々な解釈をされながら、多くの建築家たちに影響を与えた。グレー派のヴェンチューリや、ホワイト派（ニューヨーク・ファイブ）のPeter EisenmanやJohn Hejdukなどは、C.Roweの思想を建築において表現しようとしており、その作風や設計意図がそれぞれ異なることにポストモダンの特徴があげられる。つまり、C.Roweの思想は一元的な解釈ではなく、多元的な解釈をされて表現されていったのだが、その中でも、J.HejdukはP.Eisenmanからの脱構築グループへの誘いを断り、独自の道を突き進hでいた。