広島県呉市をモデルとした中小都市BCP策定のための調査研究（第4報）行政施設の実態調査

摘要

行政施設は日常の住民に密着した行政サービスから、災害時には対策本部を立ち上げ防災対策の中心となり巿民の安全を確保するなど重要な役割を担つている。災害時には、通常の行政サービスに加えて、対策本部の組織と運営を行い、市民に向け被害状況や安否確認などの情報提供や混乱の中での被災者への対応等を克服し、行政施設としての機能をさせる必要がある。そのため機能喪失を最小限に抑え速やかに復旧を図るには、その手順と優先順位を事前に検討して緊急時の計画を立てておくことは極めて重要となる。BCP（事業継続計画）とは、災害などにより被害を受けた場合に、重要な業務が中断しない、または中断しても要求される期間内で再開できる様にする、危機管理の計画のことである。