工場立地法の地域準則と工業集合地特例が工場緑化および周辺環境の改善に及ぼす影響に関する研究 その１:四日市臨海部コンビナートの産業再生と緑化推進のしくみ

摘要

四日市市臨海部には1960 年頃から操業を開始した石油化学コンビナートがある（図-1）。1973 年改正の工場立地法によって、工場と周辺生活環境との調和を図るため、一定規模以上の特定工場は緑地および環境施設の敷地に対する割合（以下、前者を緑地面積率、環境施設を含む割合を環境施設面積率と呼ぶ）ならびに緑地の配置などの規制が行われるようになった。しかし、四日市市には法施行前から立地する既存工場が多いため、1999 年度末の既存工場の緑地率は9.4％と工場立地法が求める規制値20％を大きく下回っていた。