大阪中心部における都市の集約化による環境負荷軽減効果に関する研究:「コンパクトエコシティ」モデルの概要

摘要

本研究では，大阪中心部を対象に緑被率30％を確保するために都市を集約したモデルとして「コンパクトエコシティ」を構想した．緑被率30％を確保したことで，自然被覆の増加による地表面温度の低下が見込まれ，さらには，緑地空間の連続により風の通り道が形成され，海風を有効に取り入れる都市形態であると考えられる.これらのグリッドモデルを基に，アセスメントとして，風の道などによる気温上昇抑制効果を分析し，省エネルギーといった観点からも，建物を集約させた際のエネルギー消費削減効果について次に考察を行う．その他に，「コンパクトエコシティ」モデルでは，交通量の減少や大気汚染の減少，景観の向上，レクリエーション空間の形成なども期待される．