既存ストック集合住宅における浴室等の雑排水管の改修に伴う排水性能に関する研究（その6. 洗濯洗剤排水の流入が雑排水立て管システムに及ぼす影響）

摘要

本研究は、UR(都市再生機構)が管轄する高層集合住宅ストックにおいて既存排水管を活用し、浴室・洗濯機系統の排水を同一排水系統で接続し、合理的に排除する排水システムの検討を行うことを目的とする。前報1）では、図1（1）に示すフローのもと、排水立て管径が途中から縮径された異径排水立て管や65A 排水立て管における定流量清水排水での排水能力を把握した。しかし、実際にはその系統で洗濯洗剤泡が雑排水立て管の排水性能に影響を及ぼす可能性がある。本報では、排水立て管径65A において、排水横主管径を75A とした場合、比較対象として100A にした場合、図1（2）(右側)に示すフローに沿って検討する。最近の洗濯洗剤を使用し、実際の洗濯機の同時使用率調査に基づき排水率を決定し、器具排水による排水負荷を与えた時、洗剤排水による排水能力への影響を把握する。その結果より、所定の洗濯排水が可能であれば、図1(1)の清水排水負荷により求めた排水能力(設計用許容流量値)と見なすことの妥当性を確認することを目的とする。