駐留軍用地跡地土地区画整理事業における市街化の特性と影響: 那覇新都心地区と真嘉比古島第二地区の比較分析から

摘要

県内では駐留米軍用地(以下､基地)が存在し､SACO合意と跡地利用特措法が定められた｡よって返還直後から土地区画整理事業(以下､区画整理)は事業化するため､今後の跡地開発で重要な制度である｡石田ら(1982)は｢おくれ｣とは事業期間が進行しても市街化､宅地のﾋﾞﾙﾄﾞｱｯﾌﾟが完了しない事､｢ずれ｣は区画整理の事業計画と実際の市街化とのｷﾞｬｯﾌﾟと述べている｡基地跡地利用(以下､跡地型)の区画整理は跡地型でない区画整理と性質が異なるが､跡地型の区画整理の｢おくれ｣と｢ずれ｣の研究は十分でない｡本研究では跡地型と既成市街地の地区を比較し､跡地型区画整理特有の市街化の特徴を明らかにする｡