オフィスの環境条件が執務者の知的生産性および健康性に与える影響に関する研究第五報 建物改修後夏期の知的生産性に関する客観評価分析

摘要

被験者実験における単純作業成績計測結果、被験者へのアンケート結果から、夏期の温熱環境、光環境を快適域に近づけることで単純作業成績が向上する可能性が示唆された。一方で、非安定率と正答数、またLF/HF と正答数に有意な相関は確認されなかった。今後サンプル数を増やすことによって一般的な傾向を把握できる可能性があると考えられる。また実験前後で、鼓膜温度が低下する傾向が確認された。個人の温冷感に影響を与えるほどではないが、ドラフト等の影響により深部体温が低下し、中長期的な生産性に影響を与える可能性が示された。