日照からみたロッジァの性格 住宅作品におけるロッジァの空間的性格(1)

摘要

住宅における、ロッジァと呼ばれる半屋外空間は、季節·天候·朝タの変化を取り込むことで生活に彩りを与える場所として地域や文化の違いをこえて世界中で操り返しつくられてきた。こうした屋外で食事をするなどの生活を楽しむ場所は建物の中だけでなく自然環境や都市環境を含むより大きな広がりの中に生活を位置づけるものとして捉えられることから、これからの地球環境を意織したライフスタイルや街の風景にとって重要な建築要素になりうると考えられる。そこで、本研究では世界の住宅作品のロッジァを対象に、時間による日照の変化と、室內及び外部環境との隣接関係、さらに建築全体における位置づけを検討し、口ッジァの空間的性格を明らかにすることを目的とする。本編では、95の资料作品にみられた121の個別の口ッジァの性格を明らかにするため、空間に時間的変化、リズムをもたらす太陽光の動きを日影図を用いて検討し、さらに受光した光に表情を与える建築部位の素材や構成、隣接する室について整理する。