東京の都市形態としての中空街区の構成

摘要

前編では、東京の建物の配列によってつくられる中空街区を抽出し、街区内外をつなぐ動線による空間構成のパタンと建物の大きさ·配置の変化から履歴のパタンを導き出した。本編では、前編で導き出したこれらのパタンを重ね合わせることにより中空街区の類型を抽出し、中空街区を東京における都市形態のひとつとして位置づける。さらに、中空部周囲の建物の構えを見ることによって中空街区の性格と中空街区を構成する個々の建物の間に建築類型論としての結びつきがあるかどうかを検討する。