施工行為における力学環境評価手法に関する研究: 荷物の運搬作業における加速度波形のフラクタル解析による力学環境表現の試み

摘要

施工行為のうち荷物の歩行運搬作業および荷物の上げ下ろし作業に着目し，荷物の最大質量を25kgまでとして各作業下における加速度を測定した。加速度波形から求めたフラクタル次元と感性評価との関係から作業環境の表現の可能性とともに作業環境改善の方向性を探った。得られた結果は以下の通りである。1)スロープ勾配および荷物質量の増加によりフラクタル次元は高くなる。2)身体作用部におけるフラクタル次元は高い値で安定する。3)荷物質量が増加し始めると身体の揺らぎを無意識に回避しょうとしている。