西大井のあな都市のワイルド'エコロジー

摘要

西大井は戦前、戦中にかけて光学機器などの軍需工場が立地し、そこで働く労働者が住hでいた。低地と台地が入り組hだ±也形のため、大規模な宅地開発がされず、品川区で最も地価の安いエリアである。私たちは西大井にあるバブル期に建てられた鉄骨4階建の中古住宅と土地を購入し、住みながら自分たちで改修を続けている。1階はコワーキングが可能な仕事場、2階は家族や友人、旅行者の宿、習い事の教室にも使えるゲストル一ム。3階はリビング、4階は寝室とクローゼットと防音を兼ねた洗濯室がある。できるだけ工事費をかけずに立体的な広がりを得るため、積層するスラブに「あな」を開けていつた。既存の天窓から 「あな」を介して下の階まで光が届けられ、太陽熱を利用した温水床暖房により温められた空気は「あな」を介して上の階にいき、「あな」を貫通するダクトによって下の階に送風され、熱が上へ下へと通り抜けて循環する。異なる空間を連結させ、自然エネルギーを循環させることで巿の中にワイルドでエコロジカルな暮らしを実践する。