視覚障害者の美術鑑賞に関する一考察

摘要

従前の美術館の設備面や建物形態の変更をしない場合 には、都美術館のような、ボランティアの育成があるが、 育成には時間がかかる。設備面での工夫が可能であれば、 音声ガイドの併用も考えたい。触察する場合には、展示 物の制作や動線計画の工夫も必要となる。 視覚障害者も晴眼者もともに美術鑑賞を楽しむことは IT 技術や３D プリンター技術の進歩により身近になりつつ ある。今後は、各美術館の事情（展示室の状況や展示内 容、予算）を踏まえ、ソフト対応とハード対応、更には 展示物対応を組み合わせて展示を考えて行く必要がある。 建築的にもそれをサポートする展示方法や美術館の在 り方を考えていくべきであろう。