地震時の室内被害による建物機能損失に関する実験的研究（その 12）地震時の建屋内での揺れを人体振動評価（ISO 2631-1）に基づいて解析した結果の一例

摘要

これまで、地震時の室内被害による建物機能損失に関する実験的研究として、首都直下地震に対する防災?減災対策に関する研究を進めてきている。しかし、東北地方太平洋沖地震の本震や余震により、高層ビルの住人から「地震による建物揺れへの恐怖心」や「地震酔い」が発症したと報告されてきているが、これまでの研究では、地震発生時の地震データの人体影響に関する考察はしていなかった。平成23年度実験では、高さ100～120m相当の30階建ての高層建物揺れを再現する実験装置を製作し、超高層建物の室内空間の被害による建物機能損失に関する実験を行い、各フロアでの振動計測を行った。また超高層建物の揺れを再現する縮約層の変形を固定することにより、4階建て相当の低層建物の揺れも再現し、実験を行った。そこで、本報告では、表1の実験条件のうち、入力地震動として。