大規模な地震を対象とした特性化震源モデルによる強震動計算（その1） 1992年ランダース地震の場合

摘要

本報では規模の大きな地展として、1992年ランダース地震を対象に、複雑なモデルを用いて強震動計算を行つた場合と、特性化モデルを用いて強震動計算を行った結果について比較を行い、また、破壊伝播の揺らぎ導入して破壊伝播過程の複雑さを考慮した検討を行った。検討により、特に規模の大きな地震を対象に強震動計算をする場合、レシピのような単純化した特性化震源モデルで破壊伝播の複雑さなどを考慮せずに強震動計算を行った場合、計算される地震動が単純になり過ぎて、場合によつては実際の観測波形より過大に評価してしまう場合があることがわかった。また、本報では、破壊の伝播過程に複雑さを考慮することにより、観測波形に近い地震動を計算できた。また、破壊伝播が遠ざかる観測点においても破壊伝播の揺らぎ(dtr)の有用性が確認できた。