構造設計の視点から震災被害の人為的要因について考える

摘要

本稿では，構造設計の視点から震災被害における人為的要因の所在について多角的に捉え，その対策提案を行うことを目的としている。その際まず，ヒユーマン·ファタターの分野で用いられるm-SHELLモデルを構造設計の現場に応用し，論点をするところから始める。整理された論点として，構造関係技術基準と社会の要請の関係，構造設計におけるコンピュータの存在，建築主等の震災防止意識の三つを挙げ，それぞれについて，現状の問題点を述べ，その対策について提案を行っている。