エキスパートシステムを用いた居住誘導区域指定手法に関する研究

摘要

(1)両市ともに2035 年人口分布では人口減少により、中 心市街地周辺で人口密度の低いメッシュが増加した。 (2)行政計画等をもとに自治体の目指す将来像として集約 型都市構造モデルを構築した結果、両市とも郊外に拡散 していた人口が中心市街地周辺の居住に適した地域へ移 動したことで、中心市街地周辺で高密度な人口メッシュ が増加した。 (3)集約型都市構造モデルを人口密度により評価した結果、 両市とも2035 年に比べ、人口密度の高いメッシュが中心 市街地周辺で増加しコンパクトな都市構造となった。用 途地域と人口分布の相関により評価した結果、両市とも 比較的高度利用が可能な地域で人口が増加し、また用途 地域内人口が増加したことで用途地域内人口密度が高く なった。生活利便性については、公共交通便利地域の人 口カバー率が上昇したことで、公共交通を利用しやすく なり公共交通の利用者が増えることが考えられる。宇部 市において生活サービス施設からの距離により評価した ところ、施設から近距離に居住する人口が増加し、施設 利用者の増加が考えられる。