大気腐食モニタリングセンサに基づく模擬鋼管内腐食環境推定における誤差評価

摘要

ACMセンサ出力はW_sや湿度をはじめとする種々の腐食環境因子に由来し，大きく変動する。したがって，この出力信号に基づくデータ解析結果には一定の誤差が存在し，各変動が誤差範囲内か有意差かを判断する必要がある。本研究では，乾き時刻での湿度·ACM両実測値に基づいて，腐食環境を解析するプログラムの誤差評価を行った。W_s推定の不確かさは，鋼管外では推定値に対し，対数尺表記として10~(±0.48)，管内では10~(±0.16)となった。この推定値は曝露後の鋼管内のガーゼ拭取りによる実測値と誤差範囲内で一致した。降雨判定はACMセンサ出力予測に基づき，ここでの不確かさはW_sのそれに由来する。%Interpretation procedure is proposed for environmental data observed by atmospheric corrosion monitoring sensors. The sensors ware set inside a mock steel pipe to simulate the corrosion in transmission towers.Estimation errors were assessed for the sea salt particle deposition and corrosion rate.