分子間相互作用測定のための 多サンプル同時蛍光偏光測定システムの開発

摘要

蛍光偏光法は、測定試料の蛍光偏光成分から、タンパク質 間相互作用など分子間の相互作用や結合状態の情報などを 取得できる方法である。また、蛍光偏光法を利用した均一系rn免疫分析法である蛍光偏光免疫分析法(FPIA ： Fluorescence Polarization Immunoassay)は、臨沐該断や食品分析、iiftia 分析などに用いられている。FPIAは、抗体固定化や分離'rn洗浄操作が不要であるため、迅速かつ簡便という特徴を持 つ。しかし、従来の蛍光偏光測定では、励起光の偏光方向に 対して、平行および垂直な蛍光の偏光成分をそれぞれ測定 するため、原理的に多サンプルの同時測定が不可能である。 以前、我々は液晶素子とイメージセンサーを利用した多サ ンプルの同時測定が可能な蛍光偏光測定システムを開発し た(1)。本研究では、開発したシステムをモデル生理活性物質 の同時FPIAに応用し、同時測定可能なサンプルのスルー プットについて評価した。