都市部における大学キャンパスの立地と周辺市街地との関係性に関する研究　東京23 区内の大学キャンパスの分析を通じて

摘要

大学キャンパスは研究・教育機関である一方、歴史的には都市部への人口、産業の過度な集中を促す機能として一定規模以上の面積の新設・増設が制限されてきた経緯がある。一方で近年再び大学キャンパスが都心に移転・増設する都心回帰の傾向がみられ、都市部においてはキャンパスの立地環境は複雑化しており、一部では近隣住民のトラブル等も発生しており、地域との共生という視点も重要となる。本研究では都市部における大学キャンパスの立地の特徴を分析することで、周辺市街地との関係から地域に貢献するもしくは共生する施設としての立地のあり方を検討するための基礎的な知見を得ることを目的とする。