大変形時のPCa 帳壁の挙動（変位追従限界を超えるロッキング方式Pca 帳壁のコーナー部の挙動　その1）

摘要

上町断層帯地震は長周期成分が卓越したパルス性の強い地震動を発生し，高層建物に大きな応答が生じるので，建物倒壊限界も含めて安全性を検討することが提案されている．このような大変形に対する安全性を検討するとき，外装材の落下も重要な課題である．鉄骨造高層建物に普及しているプレキャストコンクリートカーテンウォール（以下，PCa 帳壁と称す）については，構面方向の層間変位追従性能に関して吹田ら1）の研究，構面外方向に関しては高ら2）の研究がある．本報は，構面方向及び構面外方向の変形を同時に受ける建物の隅角部に位置するPCa 帳壁の層間変位追従性能を実験的に検証し，層間変形角と損傷の関係を明らかにして破壊時の変位予測法を提示する．