江南水郷の歴史文化街区における生活実態について: 中国・紹興市「書聖故里」を事例として

摘要

中国の長江（揚子江）下流部の南方にある江浙平野一帯に、河や湖沼が多く、無数の水路が縦横に走る風景がある。この地帯を歴史的には江南水郷と言う。江南水郷には、名高い歴史文化的な街が多数存在している。その中に、江南水郷の浙江省紹興市は、水路で形成された歴史文化街区が多く存在する。その中に、古代から「書道の聖人（書聖）」と呼ばれる王羲之が住む街もあるため、この街は「書聖古里」と名づけられている。