求人情報からみたガルディアンに求められる経験、資格及び業務内容についてフランスの社会住宅における管理体制に関する研究　その３

摘要

近年、フランスでは民間の区分所有共同住宅の管理体制を再編して公営の社会住宅へと導入する動きがある。なかでも、社会住宅団地における現地職員の常駐を義務付ける政令であるデクレNo.2001-1361 が施行されたことにより、住宅管理人（Gardien(ne) d'immeuble、以後、ガルディアン）の大規模団地への配置が進みつつある。しかし、フランスの共同住宅管理の研究は区分所有共同住宅における管理体制の実態解明にとどまり、社会住宅における管理体制の実態把握は進んでいない。　本研究はその実態把握を目的として行われている。本稿では、社会住宅における管理体制の再編において、特に政令で常駐が定められた現地職員であるガルディアンに着目し、求められる人材の性質を経験、資格、業務内容から把握することを目的とする。