北海道における市町村合併と自治体歳出額への影響

摘要

わが国では，人口減少と少子高齢化社会という 人口の波の下，地方分権の推進，高齢化社会への対 応，多様化する住民ニーズへの対応，生活圏の広 域化への対応，そして危機的な財政状況下にある 地方自治体の効率性の向上等を目的として，平成 の市町村合併（以下，「合併」）力推進された. その結果，わが国の市町村数は，平成11年3月末 の3,232 (市670,町1，994，村568)から平成22年3 月末には1,727 (市786，町757，村184)と46.6% 減少した.北海道においても，合併に向けた取り 組みが各地で行われ，市町村数は，平成11年3月 末の212 (市34，町154,村24)から平成22年3月 末には179 (市35,町129，村15)と15.6%減少し た.しかし，その減少率は，大阪府2.3%，東京 都2.596，神奈川県10.8%に次いで低い減少率に止まった.