学校給食における加工、冷凍食品納入業者の存立構造 —北海道を事例として一

摘要

学校給食においては，2005年6月に「食育基本 法」が公布されたことや食の安全、安心をめぐる 問題の発生等により，安全.安心な食材の供給が 強く求められるようになつてきた.そのため，学 校給食の現場では近年，地場産の食材'食品を積 極的に活用することによって，食育の推進を図り， 自給率向上へと取り組hでいる.他方で，調理過 程の効率化やゴミの減量化等さまざまな理由から， 一定の前処理が施されている加工、冷凍食品の利 用が進hでいる.地場産品の利用をさらに進める ためには，生鮮食材としての利用のみならず，通 年にわたり使用可能な加工、冷凍食品の形での活 用を検討する必要がある.なお，これら加工-冷 凍食品の流通においては，納入業者が大きな役割 を果たしている（註1).